Interior Styling 「ロマンを感じる家具に魅せられて」

Interior Styling

弊社が創業以来、「生活をアートにしつらえる」をテーマにご提案する空間プロデュース。大変ありがたくも、ご依頼主であるオーナー様と共に創り上げたトータルインテリアをウェブサイトの ”プロデュース”で特集させていただいております。

日々ご縁をいただけるお仕事では、部分的なコーディネートも多く承っております。エントランスやリビングルーム、ダイニングルーム、ミュージカルなどのお部屋ごとのコーディネート。また、その一部の壁面を素敵にしたいとのご依頼も多くいただきます。

今まで以上にご自宅で過ごされる時間が多くなった昨今。空間を整えることは、心の豊かさにつながります。

大切なのは、住まう方が満足する空間であるかということ。気になっている場所をスタイリングするお手伝いをいたします。

Coordinate

シノワズリとは、造船や航海の技術が上がり、未知なる大海原に挑む勇気ある人々がいなければ存在しなかった様式です。西洋の家具【型】に東洋の様式【技と美】が加味された独特のスタイルは、１７世紀後半ごろよりヨーロッパで流行しました。語源は、フランス語【Chinoiserie】その響きから中国スタイルのことだと思われがちですが、中国、日本、インドを含む東洋趣味を取り入れた様式の総称です。大航海時代を迎え、交易がはじまったことにより新たな様式として、当時ヨーロッパ大陸にはなかった漆細工、螺鈿細工、陶器、磁器など東洋の景色を切り取ったエキゾチックな図柄や文様が家具、室内装飾、調度品、テキスタイルに取り入れられ、王侯貴族や富裕層を虜にしました。

まさにシノワズリとは、異文化が出会うことによって生まれたスタイルといえます。誕生の歴史や背景に思いを馳せてロマンを感じることができるのも、弊社がクラシックスタイル家具に魅力を感じる理由の一つです。

今回は、そんな弊社も偏愛するシノワズリスタイルの家具をスタイリングに取り上げます。

A）ディスプレイキャビネット

主役は、東洋の風景が繊細にハンドペイントで描かれたディスプレイキャビネット。漆黒よりも柔らかな印象のチョコレートブラウン色を基調にゴールドが使われており、まるでアートピースのような佇まいを保ちながらも、大切にされている調度品や磁器などをより美しく見せ、インテリアに取り入れるためにデザインされたキャビネットです。

チェアとテーブルはカリフォルニアを拠点に活躍するマイケルバーマンコレクションのもの。上質な素材を惜しみなく使い、品よくスタイリッシュにデザインされた家具は、シノワズリテイストとも相性が良く馴染みます。

壁紙には、米国ティボー社が展開するコレクションの一つである英国ブランド アンナ・フレンチをセレクト。シノワズリテイストで揃えてみました。大柄で個性的な絵柄ではありますが、ブルーとホワイトがバランスよく配分されているので、ディスプレイキャビネットの背景にコーディネートいたしました。

ラグには、ブルーを基調としたトゥデシク産のウールとシルクのペルシャ絨毯をセレクト。イランで130年近く続く老舗絨毯商の4代目が東京で営むライオンラグスのビンテージコレクションです。イラン革命後、閉鎖された王族の為だけに存在したトゥデシクの工房で製作されたこのラグの染色には、草木を含む天然素材、印象的なフィールド内の青色は王者の石としても愛された貴石ラピスラズリーを使い染められており、素材や模様、クオリティーにおいて精緻を極めた逸品です。